【京大生オンライン】京大理系女子の語る『夜は短し歩けよ乙女』

京大生オンライン塾の原田です!
今回は、京大出身の人気小説家、森見登美彦先生と、
その代表作『夜は短し歩けよ乙女』について語ります。
①作者の森見登美彦とはどんな人?
角川文庫の作者紹介によると、森見登美彦先生は、1979年、奈良県の生まれで、京都大学農学部卒、
同大学院農学研究科修士課程修了のthe・理系の経歴をお持ちです。
2003年に『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞してデビューしました。
②森見登美彦作品の特徴
森見登美彦作品の最大の特徴は、「京都(特に京大)が舞台のものがかなり多い」ということです。
森見登美彦作品では、しばしば、
勉強はできるけど、コミュニケーション能力に欠けた男子大学生の
主人公(大学名は作中では明かされないが、様々な描写で京大生と特定できる)、
黒髪の魅力的なヒロイン(彼女も京大生であることが分かる)が登場します。
そして彼らは天狗や神様などの超人的な登場人(?)物や超常現象に振り回されたり、
珍事件に巻き込まれたりします。
毎回同じような人物が登場するのに、読者が飽きない理由は、
森見登美彦先生の文体の唯一無二さにあると思います。
主人公が近代の文豪のように堅く、知性を感じさせる語り口で、
とことんアホなことを考えるギャップがとても面白くなっています。
また、直喩表現がとても美しいので、
それらを味わって読むのもよいでしょう。
私は、森見登美彦先生は表現力とエンタメ性を兼ね備えた小説家なので、
読者初心者にも、読書好きな人にもお勧めできる、
稀有な作家だと思っています。
③『夜は短し歩けよ乙女』あらすじ
『夜は短し歩けよ乙女』は4つの短編の連作となっています。
それぞれ、春の先斗町での飲み会、
夏の下鴨神社の古本市、
秋の京都大学の学園祭、
冬になり風邪が流行した京都の町が舞台となっています。
主人公の大学生「私」は新入生の「黒髪の乙女」に一目惚れをし、
なんとかお近づきになろうと彼女の周りをうろつくのですが、
いつも曲者たちに邪魔をされてしまいます。
一方の黒髪の乙女は己の魅力的な人柄で、珍事件を楽しんでしまいます。
果たして二人の関係はどうなるのか……?
話のテンポがよく、笑いあり、涙ありのラブコメになっています。
気になる方はぜひ読んでください。
あなたもきっと森見登美彦先生の虜になるでしょう。
◆まとめ
いかがでしたでしょうか?
森見登美彦先生は京大でも人気の小説家で、
京大生協の本屋の売れ筋ランキングではいつも上位に入っています。
読めばきっとあなたも京大に来たくなるはず!
それでは今回はこれでおしまいとします。
